特別就労支援センター ココカラ

茨城県指定障害福祉サービス事業所「特別就労支援センター ココカラ・ココカラnext」のブログです。

第2回ヤングボランティアスタディツアー in カンボジア

こんにちは、スタッフの門上です!

報告が遅れましたが、今年も8月20日~26日にカンボジアスタディツアーが開催されました。ツアーの主旨や詳細については、7月に書きましたので時間がありましたら、コチラから確認してみて下さい!(前回記事を読むとさらに理解が深まります!)

 

今年は、ココカラから3名が参加してくれました!

ツアー参加者全員では11名で、大学生4名、高校生3名、ココカラ3名、引率2名と今年も様々な所属先とバックグラウンドを抱えた参加者が集まり、とても充実したツアーとなりました。

 

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ココカラの参加メンバーは、ほとんどが初海外な上にカンボジアという国にご縁があって、想像もできない体験をしてきました。まずは、渡航前の各々の目標をシェアさせて下さい。

 

Kくん「2回目のカンボジアスタディツアー、1回目とは視点を変えて自分ができる国際協力を考えたい

 

Aさん「(不登校の経験で人と関るのが苦手な為)現地の子ども達と仲良くなりたい、ツアーの参加者と友達になりたい

 

Hさん「日本と全く違う環境に身を置くので、自分の体調管理に気を付けてツアーを無事に参加しきる

 

それぞれが、今の自分の課題と向き合って考えた目標でした。

正直、引率側の気持ちとしては、目標以前に日本と全く違う環境で、スケジュールがある程度決まっている集団行動についていけるのか、とても不安でした。

 

それでも彼らを信じて、同行してみたところ、、、体調を崩す場面は何回かありましたが、それぞれが限界を超えてでもツアーに参加しようとする姿勢があり、日々成長する姿に感動していました。

 

また今回は、一緒に参加してくれた高校生・大学生に恵まれていたと思います。優しく声をかけてくれたり・常に寄り添ってくれようと、自ら仲間意識をつくってくれた今回のメンバーに心から感謝しています。

そんな仲間と過ごしたツアーを一部写真つきで振り返りたいと思います!

 

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最初の難関が飛行機!

初めて乗るメンバーがほとんどで、まず無事につくかが冷や冷やだったそうです。

 

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初日に訪問したMissinaries of Charity(MC)の「Home of Hope」は、カトリック修道会が世界各国で展開している、貧しい人々を支援する施設です。この施設では主に脳性麻痺・身体障害児者が多く、センターで暮らす人達の生活介助のボランティアを行いました。

 

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 こちらは、希望の家という孤児の施設です。希望の家とのご縁は、代表大滝が2009年にはじめて取手松陽高校でカンボジアスタディツアーを開催して以来続いています。毎年参加者にとても人気のある視察先です。今回は、日々練習していたダンスを披露したり、日本の文化交流を含めた習字や歌の披露もしました。今年も子ども達と楽しい時間を過ごすことが出来ました。

希望の家は、1998年にThe SCCCR(NPO法人カンボジアの子供の人権を考える会)代表・松永茂妥さんが設立され、現在は印旛福祉会会長の菊池さんが現地で子ども達のお世話をしています。

(詳細:The SCCCR 会報より http://scccr.org/orkun/index.html

 

 

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※習字を教えている様子 

 

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※おにぎり

ツアーの中間日に、おにぎりがお昼にでてきました。

カンボジア料理もおいしいのですが、どこか安心するシンプルな美味しさがありました。

 

 

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※キリングフィールド

キリングフィールドとは、一言でいうと「ポルポト時代に虐殺が行われた跡地」で、カンボジア全国各地にあります。この写真は、その中でも有名なプノンペン市内にある慰霊塔です。カンボジアを理解するには、避けて通れない歴史を知り参加者は言葉をなくしていました。

 

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※義足センター

カンボジアではベトナム戦争カンボジア内戦時にいたる長期間に大量の地雷が埋められました。地雷で足が亡くなった人の義足を製作する工場の見学を行いました。

 

 

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 ※アンコールワット

カンボジアといえば、世界遺産アンコールワット

遺跡見学だけではなく、上智大学の先生から修復について勉強させて頂きました。

世界各国が修復作業を手掛ける中、日本らしい支援が垣間見れました。

 

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 ※希望の家の子ども達が見送りにきてくれました

しばらくのお別れ、また会いに来たいと言っていました。物理的な距離は遠いけど、心の距離はとても近くなれた交流だったと思います。

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 ※トンレサップ湖のクルージング

この湖は乾季と雨季で大きさが3倍かわります。雨期時には、琵琶湖の13倍といわれています。そんな湖で水上生活をしている人々の生活状況を見学してきました。

 

 

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※お土産

ワニもたくさんいました 

 

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 ※振り返りの様子

毎晩、1日の振り返りをみんなで行っていました。

1人の気づきのシェアが全体の学びをさらに深めてくれます。

今回、改めてこのメンバーで行けたことに感謝です。

 

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以上で紹介したものは、ツアーのほんの一部の体験にすぎないですが、毎日濃い時間をすごしていました。

 

さて、これらの経験を経てココカラ参加者の3名は、どんな気づきや学びを得たのでしょうか。彼らの許可を得ましたので、一部振り返りの感想を抜粋して掲載したいと思います。

 

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Kくん

今年で2回目のカンボジアツアー参加だった。1回目のカンボジアのツアーでは、初めての海外ということもあり、常に緊張していたが、今回は緊張感も全く無く、余裕を持って行動できた。・・・帰国したら、「日本にいる自分に向き合う」と目標を決めた。自分は今、就労支援を受けていて就職に向かって動き続けている。スタディツアーを通じて色んな人との関わりができた。地域での報告や企画を通しての募金など、人との繋がりで自分にも役割があると感じた。・・・自分をしっかりと確立したらまたカンボジアへの支援をしたい。自分にできる支援は、「カンボジアに行きたい」と思う人を増やす活動である。

 

Aさん

”現地の子ども達とは、最初仲良くなれるか不安でした。しかし、交流していくうちに徐々に仲良くなれて嬉しかったです。特に印象に残ったことは、現地の子ども達のスキンシップのとり方です。脳性麻痺施設の子どもと触れ合ったとき、私をみて躊躇せずに真っすぐ抱きついてきました。とびきりの笑顔を見せて、初対面の私に警戒しない姿に驚きました。そのため、私も安心して彼らと友達になれたなと思います。自分から壁を壊せば相手の壁もすぐに壊れて、仲良くなれることに気がつくことができました。

 

Hさん

”孤児院の子供達は常に笑顔でした。私が手を繋げば笑顔になり、私がニコッと笑うとその倍の笑顔になりました。そんな小さなことにとても喜んでいて、私だったら幸せと思わなかった小さな幸せが本当は大きな幸せなのだと感じました。それと同時に日本での日常が当たり前だと思っていた私は「当たり前」が「感謝」に変わりました。家族と過ごせること、学校に通えること、買いたい物が手に入ること、帰る家があることなどたくさんあります。当たり前が一番幸せ。当たり前を幸せと感じられる心を子供たちは持っていて、私は半分分けてもらったような気がします。”

 

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冒頭でも述べましたが、彼らにとって異国の地に集団で渡航することが、どれほど難関だったたか、改めて帰国してみて感るものがあります。ただ、”逃げられない環境”はやはり人を成長させるなと、改めて今回のツアーで感じました。

 

感想にもありますが、みんな各々に大事なことを学んだスタディツアーだったと思います。これからも、この経験を糧に日々の訓練や自分の目標に向かってがんばってほしいなと思います。

 

以上、スタッフ門上でした!